日本ビールスタッフの「気まぐれコラム」ビールがあればいつでも幸せ 日本ビールスタッフの「気まぐれコラム」ビールがあればいつでも幸せ

【モヒートビール】

暑い夏に飲みたくなるさわやかなカクテル「モヒート」。キューバのハバナで誕生したカクテルで、ラムをベースにライム、ミント、砂糖、炭酸水を入れて作りますが、炭酸水の代わりにビールを入れるのが、今回紹介する「モヒートビール」です。

ミントとライムの爽やかさだけでなく、そこにホップの苦みが加わるので、モヒートに比べるとちょっと大人の味わいが楽しめます。

おいしく作るポイントは、すべての材料をよく冷やしておくこと。そして、ミントやライムは潰しすぎないようにしましょう。

また使用するラムは、無色透明な「ホワイトラム」がおすすめです。褐色のラムよりもライトな味わいなので、スッキリと味わうモヒートビールにはホワイトラムがよく合います。

「ちょっと手間がかかって面倒だな……」という人は「モヒート オリジナル」など、市販の瓶入りモヒートを使ってもOK。割るビールによって味わいも変わるので、いろいろなビールで楽しんでみてください。

<作り方>

  1. よく冷やしたグラスに、くし形に切ったライム1/4個、グラニュー糖小さじ1~2を入れて、スプーンやすりこぎ棒などで潰します。
  2. グラニュー糖がほぼ溶けたら、ミントの葉20枚ほど入れて、さらに軽くすりつぶします。
  3. クラッシュアイスをグラス一杯まで入れ、ラムをグラス1/2、ビールをグラス一杯まで注いで軽くステアすればできあがり。

<おすすめのビール>

<手軽に作りたい人はコチラ>

【セルベッサ・二コラ】

カンパリと合わせたビアカクテルといえば「カンパリビア」が有名です。カンパリの苦みと甘さがビールのほろ苦さとよく合う飲みやすいカクテルですが、もう少しパンチが欲しいという声もよく聞きます。

そこでおすすめしたいのが、カンパリとビールにウォッカを加えて作る「セルベッサ・二コラ」です。ビールを使ったカクテルは、氷を入れると薄まってしまうことから、あまり氷が使われません。ですがこのカクテルは、氷でグラスを満たしてキンキンに冷やして飲むのが特徴の、暑い夏にピッタリの1杯です。

アルコール度数は少々高めですが、飲み口は爽やか。氷が溶けていくことで、味わいが徐々に変化していくのを楽しむのもいいでしょう。よりビールを味わいたいという人は、ビールの量を増やしてもおいしくいただけます。

ちなみに「セルベッサ」とは、スペイン語でビールのこと。ですからこのカクテルでも、ビールの風味を存分に堪能できます。

<作り方>

  1. クラッシュアイスをグラス一杯に入れ、カンパリをグラス1/4、ウォッカをグラス1/4注ぎ、よく冷えるまでステアします。
  2. 十分冷えたらビールを注いでできあがり。

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【モナコ】

「ビールは苦いからあまり飲まない」という人もいると思います。そんな人におすすめしたいのが「モナコ」というビアカクテル。ビールにレモネードとグレナデンシロップ(ザクロのシロップです)を混ぜ合わせた、甘くて飲みやすい暑い夏にピッタリのカクテルです。

フランスのバーやカフェには必ず置かれているという定番カクテルで、とくに女性に人気があるようです。透明感のあるきれいな赤い色が女性好みなのかもしれませんね。ちなみにこのカクテルは、モナコ公国の国旗の色に似ているからこの名が付いたとも言われています。

このカクテルには、写真にある「クローネンブルグ・ブラン」のようなホワイトやエールなど、柑橘系の風味があるビールがオススメですが「ちょっと個性的で飲みにくいな」と思うビールを使ってもOK。甘みが加わるので飲みやすくなります。

またレモネードではなく、レモンスカッシュや7upなどで作ったり、氷を入れて作ったりしてもOKです。材料の分量を変えて、お好みのモナコを作ってみるのも楽しいと思いますよ。

<作り方>

  1. あらかじめすべての材料を冷やしておきます。
  2. レモネードをグラスの1/3、グレナデンシロップ小さじ2を入れてよく混ぜます。
  3. そしてビールをグラス一杯に注いで軽くステアすれば完成です。

<おすすめのビール>

ビールは冷やしすぎるとマズくなる?
【ビールの飲みごろ温度の話】

「ビールはキンキンに冷やすに限る!」とくに夏の暑い盛りなどは「グラスを凍らせて飲むのがいちばんだ」そんな声を聞くことがよくあります。確かに喉が渇いたときの冷えたビールは最高においしいですし、それを否定するつもりもありません。ですが冷やし過ぎは、ビールの味を悪くしてしまうのをご存知ですか?

ビールは3℃を下まわると、タンパク質や炭水化物の成分が変化して濁りが生じてしまいます。これを「寒冷混濁」と呼ぶのですが、これが生じてしまうとビール本来のおいしさを味わうことができません。また泡立ちも悪くなるので、見た目のおいしさも半減してしまいます。

それでは、どのくらいの温度で飲むのがいいのでしょう? 好みやスタイルにもよりますが、一般的なビールは6~8℃が目安だといわれています。夏の暑い日ならもう少しだけ低く、秋以降の気温が低い日はもう少しだけ高い温度がおいしく飲めるようです。

暑い日が多くなる夏はとくに意識しましょう。冷凍庫で急冷したり、凍らせたグラスにビールを注いだりせず、きちんと適温に冷やして飲めばおいしさもワンランクアップします。

ただしエールやスタウトといった、香りや味わいが豊かなビールは季節に関係なく10~13℃ほどが適温だといわれていますので、温度管理は慎重に。

ビアスタイルを知ろう!<5>
【フルーツビール】

「フルーツビール」と呼ばれるビールがあることをご存じでしょうか? その名前からも想像がつく通り、フルーツを使ったビールなのですが、ビールとジュースを混ぜ合わせたカクテルではありません。醸造の途中で生のフルーツやフルーツエキスを加えて熟成させるビールの1スタイルです。

一緒に熟成させずに、できあがったビールに果汁を混ぜて作るものもありますが、ベルギーなどの伝統的な製法では、発酵中に副原料として加えられるものが多いです。使われるフルーツは、チェリー、ラズベリー、カシス、ピーチ、レモン、オレンジ、青リンゴなど、さまざまな種類があります。

味わいはもちろんビールなのですが、その中に使われているフルーツの酸味や甘みがバランスよく含まれていて、とても飲みやすくなります。ビールの苦みがちょっと苦手だという人にも、おいしく飲めると思います。

また、栓を開けた瞬間からフルーツのさわやかな香りが広がり、グラスに注ぐとピンクや紫など、とてもビールとは思えない鮮やかな色合いが楽しめます。この香りと色を楽しむために、フルーツビールはやはりグラスに注いで飲みたいものです。

おすすめは飲み口がすぼまったチューリップ型のグラス。注いだときに香りが立ちやすく、またグラス内に香りがたまりやすいので、飲みながら香りを存分に楽しむことができます。