日本ビールスタッフの「気まぐれコラム」ビールがあればいつでも幸せ 日本ビールスタッフの「気まぐれコラム」ビールがあればいつでも幸せ

【アペロール・ミスト】

「アペロール」というお酒をご存じでしょうか? 1919年にイタリアで誕生した、オレンジとハーブで作られたリキュールです。日本ではあまり馴染みがないですが、2019年の段階で消費量が世界第6位、アペロールを使ったカクテルは世界第9位に選ばれるほど人気のあるお酒です。

そんなアペロールを使ったカクテルには、さまざまな種類があります。なかでも、氷を入れたグラスに、アペロール、白ワイン、炭酸水を注いだ「アペロール・スプリッツ」、同じく氷を入れたグラスに、アペロールと炭酸水、それにレモンを入れた「アペロール・ソーダ」はポピュラーなカクテルです。

しかし、ビール党に飲んでほしいのは「アペロール・ミスト」というカクテル。アペロール、100%レモンジュース、ビールを合わせたビアカクテルです。合わせるビールは、フルーティーな味わいのホワイトがおすすめです。

今回使ったのは、有機農法オレンジピールや有機農法レモングラスを原料に使ったホワイト「ジェード オーガニック ブランシェ」。アペロールと同じく、原料にオレンジを使ったビールなので相性は抜群です。フルーティーな香りと味わいが爽やかで、つい飲み過ぎてしまいます。

「アペロール・スプリッツ」「アペロール・ソーダ」は、どちらも氷を入れますが、ビアカクテルの場合は、味が薄まってしまうので氷を使わないのが基本。ですから「アペロール・ミスト」には氷を使わないほうが、爽やかな味わいを長く楽しめます。

基本的な作り方は以下のようになりますが、お好みでアペロールやビールの量を変えてもおいしくいただけます。

作り方

  1. よく冷やしたアペロール30ml、レモンジュース30mlをグラスに注ぎます。
  2. そこによく冷やしたビールをゆっくりと注ぎます。
  3. そして、軽くステアすれば完成です。

おすすめのビール

【パナシェ&ビター・オレンジ】

ビールをジンジャーエールで割ったら「シャンディ・ガフ」、トマトジュースで割れば「レッド・アイ」、コーラで割ると「ディーゼル」というように“ビール+ジュース”のカクテルには、いろいろな種類があります。

なかでもスッキリとして飲みやすく、夏の暑い日にぴったりなのが、柑橘系のシュースで割った「パナシェ」と「ビター・オレンジ」です。

パナシェ」は、ビールとレモンスカッシュを1:1で混ぜて作るカクテル。フランス語で「混ぜ合わせた」という意味があります。サイダーのような透き通った炭酸飲料でもパナシェと呼ばれることがありますが、やはりレモンの酸味が効いたレモンスカッシュがおすすめです。

今回パナシェに使用したビールは、しっかりとした味わいながら飲みやすい「サンミゲール」。レモンの風味を生かしながら、ビールの味わいも楽しめる組み合わせです。

ビター・オレンジ」は、ビールとオレンジジュースを1:1で割ったカクテル。オレンジジュースの甘みとともに、ビールのほろ苦さが感じられます。オレンジジュースは、やはり100%果汁のものがおすすめです。

ここで使ったビールは、オレンジジュースの甘みよりも、ビールほろ苦さを押し出すために、大量のホップを使った苦みの強い「ダブルホップモンスターIPA」。ホップのほろ苦さがオレンジの香りと一緒になって、オレンジピールのような味わいが楽しめます。

同じ名前のカクテルでも、使うビールによってさまざまな味に変わります。みなさんもぜひ、いろいろなビールで試してみて、お気に入りの組み合わせを見つけてください。

作り方

【パナシェ】

  1. よく冷やしたビールをグラスに1/2注ぎぎます。
  2. 次によく冷やしたレモンスカッシュを注ぎます。
  3. そして、軽くステアすればできあがり。

おすすめのビール

 

【オレンジ・ビター】

  1. よく冷やしたビールをグラスに1/2注ぎぎます。
  2. 次によく冷やしたオレンジジュースを注ぎます。
  3. そして、軽くステアすればできあがり。

おすすめのビール

今流行りの“クラフトビール”って何?
【クラフトビールの話】

ビール好きの人なら「クラフトビール」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。最近はクラフトビールを数多くそろえたお店もたくさんあって、ちょっとしたおしゃれスポットにもなっています。そんなクラフトビールですが、一般的なビールと何が違うのでしょう?

クラフトビールの人気が高いアメリカでは、クラフトブルワリー(小規模醸造所)の業界団体「ブルワーズ・アソシエーション」が、クラフトビールを定義しています。それによると…

  • 小規模であること
  • 独立していること
  • 伝統的であること

となっています。

小規模であること」とは、ビールの生産規模が小さいということ。年間生産量が600万バレル(約70万kl)以下であることが条件です。2011年までは200万バレル(約23kl)以下だったのですが、市場が拡大したことで上限が引き上げられました。アメリカでは、クラフトビールの人気が高いという証拠ですね。

独立していること」とは、クラフトブルワリー以外の酒造メーカーに所有されたり、管理されたりしていないということです。具体的には、クラフトブルワリー以外の酒造メーカーの資本が25%未満であることが条件です。

そして「伝統的であること」とは、製造しているメインの製品が麦芽100%ビールであること、または生産する50%の製品が麦芽100%ビールであることとしています。しかし、香味の特徴を強めるために副原料を使っている場合は、麦芽100%でなくてもいいとされています。

しかしこれは、あくまでアメリカの定義。日本やヨーロッパの場合は、クラフトブルワリーの人気が高まると、大手酒造メーカーが傘下に収めてしまうことが多く、独立性が保たれないことが多いようです。

ですから、あまり細かい定義にはとらわれず、クラフトビールとは「ビール職人が作る良質な味わい深いビール」と捉えておくのがいいかもしれません。

ちなみに「日本ビール株式会社」で取り扱っているクラフトビールは、現在のクラフトビールブームのパイオニアであるアメリカの「サミュエルアダムス ボストンラガー」、強い苦みと香りがやみつきになるイギリスの「ダブルホップ モンスターIPA」、本場ベルギーで生産されている日本ビールオリジナルのクラフトビール「白濁(しろにごり)」などがあります。

「とりあえずビール!」もいいですが、どんな国で、どんな人が、何を思って作ったのかなぁ、なんて思いをはせながらクラフトビールを味わってみるのも、楽しいかもしれませんね。

ビアスタイルを知ろう!<8>
【ノンアルコールビール】

「クルマの運転があるけれど、ビール気分を味わいたい」とか「あまりお酒に強くないから……」といった理由で、今では多くの人が「ノンアルコールビール」を飲んでいます。最近はおいしいノンアルコールビールも多いので、なかには好んで飲んでいる人もいます。

そんなノンアルコールビールは、どのように作られているのでしょう? 製法はいくつかあります。ひとつは通常のビールからアルコールだけを取り除く方法。外国産のノンアルコールビールで多く使われている製法ですが、日本では法律上の問題もあって採用されていないようです。

このほかにも、ビールを製造する際にアルコール発酵を抑える方法。ビール同様、麦汁は使うけれど酵母を入れず、アルコール発酵させない方法。麦汁を使わず麦芽エキスを抽出し、さまざまな成分を加えて製造する方法など、いろいろあります。

でもこのノンアルコールビールには、アルコールが含まれているものもあるって、知っていましたか?

ノンアルコールビールとは、アルコール分1%未満の「ビールテイスト飲料」のこと。日本の酒税法では、アルコール分が1%未満であれば酒類にはならないので“ノンアルコール”とうたっているのです。

しかし“ノンアルコール”という言葉から、アルコールが完全に入っていないと誤解する人もいるので、アルコール分0.6~0.9%のビールテイスト飲料を「ローアルコールビール」、0.5%以下を「ノンアルコールビール」とわけて呼んでいます。

ここで注意しておきたいのが、お酒ではないのに飲むと酔ってしまう可能性があるということ。酒税法上、お酒ではないアルコール分0.5%のビアテイスト飲料でも、10本飲めば5%のビール1本を飲んだことになってしまうのです。また、そんなに量を飲まなくても、アルコールに弱い体質の人は、酔ってしまう可能性もあるので注意が必要です。

ちなみに日本の大手4社で“ゼロ”とか“フリー”とうたっているものは、アルコール分0.00%です。「日本ビール」で取り扱うノンアルコールビールでは「龍馬1865」「龍馬レモン」「NINJA LAGER(ノンアル)」は0.00%、「カリ」は0.01%。ただし「ヴァイエンステファン オリジナル アルコールフリー」は0.5%なので、飲み過ぎには注意しましょう。

 

なぜビールなのに「発泡酒」って書いてあるの?
【ビールの定義の話】

お気に入りの輸入ビールを飲んでいるとき、ボトルの裏ラベルに「発泡酒」の文字を見つけて「えっ?」と思ったことはありませんか? おいしくビールを飲んでいると思ったら、なんとそれが発泡酒だったのですから、驚くのも無理はありません。

実はこれ、日本の法律で定められたビールの定義が、海外のものと違うことが原因なのです。日本の酒税法第3条第12号では、ビールを次のように定義しています。

次に掲げる酒類でアルコール分が二十度未満のものをいう。

 麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの

 麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その原料中麦芽の重量がホップ及び水以外の原料の重量の合計の百分の五十以上のものであり、かつ、その原料中政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の百分の五を超えないものに限る。)

 イ又はロに掲げる酒類にホップ又は政令で定める物品を加えて発酵させたもの(その原料中麦芽の重量がホップ及び水以外の原料の重量の合計の百分の五十以上のものであり、かつ、その原料中政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の百分の五を超えないものに限る。)

その他の政令で定める物品とは、いわゆる副原料のことで、麦、米、とうもろこし、こうりやん、ばれいしよ、でんぷん、糖類などがそれにあたります。さらに2018年の酒税法改正で、これまで使用できなかった果実、果汁、香辛料などの副原料も、麦芽の重量の5%の範囲内であれば使用できるようになりました。

ちょっとややこしい話になってしまいましたが、簡単に言えば、麦芽比率が50%以上、副原料は決められたものを規定量だけ使用するなら「ビール」、この定義から外れてしまったものは「発泡酒」となるのです。

ですから、原料に小麦麦芽やコリアンダー、オレンジピールなどを使っている「ホワイト」、果実と一緒に熟成させる「ランビック」などは、日本の法律上は「発泡酒」になってしまうのです。

ただし表示が「発泡酒」でも、麦芽比率が50%以上であれば、酒税はビールと同じで高くなっています。麦芽比率を50%未満に抑えた酒税の安い「節税型発泡酒」とはちょっと違うことも、頭に入れておいてください。

とはいえ「ホワイト」や「ランビック」は、生産国ではれっきとしたビールなので「え、発泡酒?」などと色眼鏡で見ることなく、おいしく味わってください。