伝統の旨辛ソースがあとを引く
イカの丸焼きサンバル・ソトン風
シンガポールやマレーシアでよく使われるチリソース「サンバルソース」。唐辛子や赤タマネギ、ニンニク、発酵小エビ、トマト、酢などで作られた、伝統的な“旨辛”調味料です。このソースを使って新鮮なイカを炒めた「サンバル・ソトン」という料理があるのですが、今回はそれを“屋台のイカ焼き風”にアレンジしてみました。プリプリ食感の丸焼きイカバターに、マヨネーズとサンバルソースをかけて、最後にライムをひとしぼり。一度食べ始めたら、イカもビールも止まりません。そんな料理にピッタリなのが、シンガポールで古くから愛されているビール「タイガー」。そのスッキリとした味わいは、旨辛のサンバルソースと相性抜群です。

材 料
(2~3人分)
スルメイカ…2杯
バター…10g
マヨネーズ…適量
サンバルソース…適量
ライム…1/3個
つくりかた
- イカのワタと足を引き抜き、軟骨を外します。足からワタとくちばしを取り除いてよく洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取ったら、足先を切り落として2つに切ります。
- 胴は内側をしっかりと水洗いし、キッチンペーパーで水分をよく拭き取ります。そして表側に1cm幅の切り込みを入れます。
- フライパンにバターを溶かし、イカの胴と足を入れて中火で加熱。胴は切れ込みを入れていない面から焼きます。
- 2分ほど焼いたら胴と足を裏返し、さらに2分ほど焼きます。胴は裏返すと丸まってしまいますが、フライ返しなどで押さえれば元に戻ります。
- 焼き上がったら皿に載せ、マヨネーズとサンバルソースをかければできあがり。食べる直前にライムをしぼっていただきます。
クリームチーズが和風の味わいに
和風クリームチーズ3色和え
洋風の料理に使われることが多いクリームチーズを和風に仕上げたのが、今回紹介するおつまみです。明太子、ノリの佃煮、おかかの3種類で、それぞれの食材が持つウマ味とクリームチーズのクリーミーさと酸味がとてもよくマッチしています。そのままでも、クラッカーに載せて食べてもOKです。このおつまみに合わせたのが、フルーティな味わいのお酒「シードル」です。なかでもサミエルアダムスで有名なボストンビール社が造る「サミエルアダムス アングリー オーチャード ハードサイダー」は、ほどよい甘さと酸味が持ち味。和食材のウマ味とクリームチーズの酸味が調和して、爽やかな後味が楽しめます。

材 料
(2~3人分)
クリームチーズ…200g
ほぐし明太子…小さじ3
ノリの佃煮…小さじ2
削り節…大さじ2
しょう油…少々
つくりかた
- クリームチーズを3等分します。そして、ひとつは1cm角に切り、残りはそれぞれスプーンなどで練って柔らかくしておきます。
- 練ったクリームチーズのひとつは、お皿に盛り付けてノリの佃煮をトッピングしたら完成です。
- もうひとつの練ったクリームチーズには、小さじ2杯の明太子を入れてよく混ぜます。それをお皿に盛り付けて、小さじ1杯の明太子を載せれば完成。
- 削り節にしょう油を入れてよく混ぜます。そこに角切りにしたクリームチーズを入れて、削り節がまんべんなく付くように和えたら、お皿に盛り付けて完成です。
黒ビールのコクうまソースが決め手
ポークメダイヨン
豚ヒレ肉をベーコンで巻いて焼いた「ポークメダイヨン」に、ビールソースを合わせた一品です。「メダイヨン」とはフランス語でメダルのこと。メダルのように丸い形からこのように呼ばれています。脂の少ないヒレ肉をベーコンで巻くことで、脂のウマ味とコクが加えられ、ビールとの相性もよくなります。さらにソースはドイツの肉料理でよく使われるビールソース。黒ビールを使って、甘酸っぱくてほどよい苦みとコクのあるソースに仕上げています。あわせるビールは、もちろんソースにも使用したドイツのボック「アインガー セレブレーター」。ほのかな甘みとしっかりとした飲み口は、この料理にピッタリです。

材 料
(2人分)
豚ヒレ肉…1/2本
スライスベーコン…3枚
塩…適量
コショウ…適量
オリーブオイル…大さじ1/2
<ソース>
タマネギ…1/2個
小麦粉…大さじ1/2
黒ビール…150cc
固形コンソメ…1/2個
砂糖…小さじ1/2
塩…適量
コショウ…適量
オリーブオイル…大さじ1
つくりかた
- 熱したフライパンにオリーブオイルを引き、薄くスライスしたタマネギを入れてアメ色になるまで弱火で20~30分ほど炒めます。炒め終わったら皿に移します。
- 豚ヒレ肉を2.5~3cmの厚さに切り、ベーコンは縦半分に切ります。
- 2の豚ヒレ肉に塩、コショウを振り、ベーコンを巻いて爪楊枝で止めます。
- 熱したフライパンにオリーブオイルを引き、3の豚ヒレ肉を中火で焼き色が付くまで焼きます。焼き色が付いたら裏返し、フタをして中弱火で5分ほど焼きます。
- 豚ヒレ肉が焼けたら、ベビーリーフやプチトマトと一緒に皿に盛り付けます。
- 熱したフライパンに2のアメ色タマネギを戻し、小麦粉を入れて炒めます。そして黒ビールを注ぎ、沸騰したら固形コンソメ、砂糖を入れて中火で半量になるまで煮込みます。
- 塩、コショウで味を調えたら5の豚ヒレ肉にかけ、お好みでピンククペッパーをのせて完成。
フライパンで簡単に作れる
めんつゆ焼き鳥
焼き鳥といえば、タレをつけて炭火で焼いた香ばしい専門店の味を思い浮かべてしまいます。ですから家庭で焼き鳥を作るなんて、考えたことがないという人も多いはずです。でもフライパンを使って、家庭でも簡単に焼き鳥を作ることができるんです。しかもタレは、市販の濃縮めんつゆだけなので本当に簡単です。そんな、ダシ香る焼き鳥に相性抜群なビールは、オクトーバーフェストの中心を担う、400年以上の歴史を持ったドイツのピルスナー「ホフブロイ オリジナル」。麦の甘みとホップの香りが楽しめて、苦みが少なく後味がスッキリとした味わいは“和”のおつまみにピッタリです。

材 料
(2人分)
鶏モモ肉…1枚
長ネギ…2本
シシトウ…8本
めんつゆ(3倍濃縮)…大さじ3
サラダ油…大さじ1/2
つくりかた
- 鶏肉はひと口大に切り、長ネギは3cmほどの長さに切ります。シシトウは破裂防止のため、包丁で切れ目を入れておきます。
- 竹串に1の鶏肉と長ネギを交互に刺していきます。先端と根元、両側が鶏肉になるようにし、長ネギを押さえるように刺していくと、長ネギがまわって焼きづらくなることが防げます。鶏肉の大きさにもよりますが、およそ6本の串が作れます。
- フライパンを中火で加熱してサラダ油を引いたら、2を入れて3分ほど焼きます。鶏肉から水分が出てきたら、キッチンペーパーなどに吸わせながら焼いてください。
- 焼き色がついたら裏返し、1のシシトウを入れてさらに3分ほど焼きます。シシトウはたまに裏返してください。
- 鶏肉に火が通ったらめんつゆを加えて、片側30秒ずつ焼きます。
- シシトウと焼き鳥を取り出して、皿に盛り付けます。そして残っためんつゆをとろみが出るまで煮詰め、できあがった焼き鳥にかけたら完成です。
沖縄のおいしい定番料理
にんじんしりしり
沖縄の定番家庭料理「にんじんしりしり」は、千切り用スライサーで細く切ったニンジンと卵を炒めたシンプルな料理です。ニンジンをすりおろすときの「すりすり」という音から「しりしり」という名が付いたといわれています。家庭によって、ツナ缶やスパムを入れたり、味付けにしょう油や和風だしの素を入れることもあります。ここで紹介するのは、ツナ缶を入れ、塩だけで味付けしたシンプルなものです。そんな素材の味を楽しむ料理には、フルーティーな香りが爽やかな「ピンカスヴァイツェン(有機栽培)」がおすすめ。ニンジンの甘みとヴァイツェンビールの軽い酸味との相性は抜群です。

材 料
(2人分)
ニンジン…1本
卵…1個
ツナ缶…1缶(105g)
塩…小さじ1/2
サラダ油…大さじ1
つくりかた
- ニンジンの皮をむき、千切り用スライサーでニンジンを千切りにします。包丁で千切りにしたものと違って、スライサーで切ったニンジンはしんなりとして味がしみやすいので、スライサーでの調理をおすすめします。そして卵は溶いておき、ツナ缶は油を切っておきます。
- フライパンに油を引き、1のニンジンを入れて中火で炒めます。
- ニンジンがしんなりしてきたら、1のツナ缶と塩を入れて軽く炒めます。
- 溶き卵をまわし入れ、卵が固まるまでざっくりと混ぜれば完成。