ビアスタイルを知ろう!<2>
【エール】
ピルスナーなど日本でなじみ深く、最も飲まれている下面発酵で作るビールを総称して「ラガービール」と呼びます。それに対し、香りとコクが豊かな、上面発酵で作るビールを総称して「エールビール」と呼ぶケースもあります。
しかし、ここではビールのスタイルとしての「エール」を紹介しましょう。
「エール」とはイギリスビールの総称で、もともとはブラウンカラーで高アルコールのナチュラルビールを指しました。しかし現在では「ペールエール」「ビターエール」とさまざまな種類のエールがあります。
「上面発酵」という伝統的な発酵方法で作られており、下面発酵と比べると高温の15~25℃ほどで発酵します。発酵が進むと表面に酵母が浮かび上がることから「上面発酵」と呼ばれています。
エールの中でも代表的なものが「ペールエール」。ペールとは「淡い」という意味で、それまで飲まれていた濃色エールに比べて色が薄かったことから“ペール(淡い)エール”と呼ばれました。それでも現在主流のピルスナーと比べると、色は少々濃いめです。
フルーティーな香りと麦芽やホップの強い苦みは、ビーフシチューやフライドチキンにピッタリの味わいです。
- 発酵の種類:上面発酵
- 色:アンバー 〜 ブラウンカラー
- アルコール度数:4~6度
- 適温:5~15℃
- 代表的なビール:セントアンドリュース、サミエルスミス オーガニックペールエール、サミエルスミス ブラウン
【大人のシャンディ・ガフ】
ビールをジンジャーエールで割った、ビアカクテルの定番「シャンディ・ガフ」。苦みが抑えられるのでビールが苦手な方や女性でも気軽に楽しめる人気のカクテルです。
<作り方>
- 最初にビールをグラスの半分まで注ぎます。
- その上から静かにジンジャーエールを注いでいきます。
- 炭酸が抜けないように、軽くステアしたらできあがりです。
しかし、市販のジンジャーエールで作ったシャンディ・ガフは、甘くて好みではないという声も聞きます。ウィルキンソンなどの辛みが強いジンジャーエールならシャープな味わいになりますが、身近ではなかなか手に入らないことも。
そこでおすすめしたいのが、エールビールと手作りジンジャーシロップを使った「大人のシャンディ・ガフ」。生ショウガの香りとピリッとした辛みが効いた本格的な味わいになります。イギリスのエールビールを使用すれば、本場イギリスのパブの味わいが楽しめるかもしれませんよ!
<作り方>
【ジンジャーシロップ】
材料
- ショウガ…200g
- 三温糖…100g
- ハチミツ…100cc
- 水…250cc
- ショウガの皮はむかず、半分はスライス、もう半分はすりおろします。
- 鍋に水、三温糖、ハチミツを入れて火にかけます。
- 三温糖が溶けたら1のショウガを入れ、弱火で10分煮ます。
- 粗熱を取ったら煮沸消毒した瓶に濾した3を入れれば完成。
【大人のシャンディ・ガフ】
- 最初にジンジャーシロップをグラスに入れます。シロップはエールビール350mlに対して、大さじ2~3杯がおすすめ。
- その上から静かにエールビールを注いでいきます。
- 炭酸が抜けないように、軽くステアしたらできあがりです。
<おすすめのビール>
- サミエルスミス ブラウン(イギリス)